top of page
日記

​楽しい広場のブログ

絵カードを使った「認知の発達の把握」の方法

幼児期の子どもさんの発達相談を行う際、療育教室 楽しい広場では絵カードを使って認知的な発達段階を把握します。言葉の遅れや多動など幼児期の子どもさんの発達の不安の原因として、認知的な発達の大きな遅れ、つまり知的障害は十分考えられます。それでまずそのチェックをします。


療育教室 楽しい広場では絵カードを使い、言葉の理解で認知的な発達段階をみます。発語がないお子さんでも大丈夫です。


まずバナナ、コップ、傘、車、犬、リンゴなどの絵カードを6枚くらい並べます。最初は2~3枚くらいでも良いです。そこで「リンゴはどれ?」と質問してリンゴを指さしたり手で取ったりできればOKです。基本的なものの名前を10個くらい正解できれば終了します。物の名前を理解できているのはだいたい2才~2才半くらいの発達と考えます。発語がなくても同じです。一つはっきりしておきたいのは、「発語がないイコール知的な発達の遅れがあるのではない」ということです。これはしっかり知っておいてください。


次に6枚くらいの絵カードを並べ「食べるものはどれ?」「雨が降った時に使うものはどれ?」「動物はどれ?」など、種類や用途に応じて絵カードを選んでもらいます。これがだいたい10枚くらいできればだいたい2才半~3才ぐらいの認知的な発達と考えます。


そして、その次に動詞カードを使い「食べる」「飲む」「投げる」「洗う」などのカードを6枚くらい並べ、「食べるはどれ?」「投げるはどれ?」と質問していきます。これもだいたい10枚くらいできればOKです。これができれば、3才以上の認知的な発達はあると考えます。


これらをまず子どもさんと一緒にやり、「大きな認知的な発達の遅れはない」と判断してから次にそれ以外の発達の不安の原因を考えていくことになります。








閲覧数:16回

最新記事

すべて表示

子どもにとって、「食べ物」と「ぬくもり」のどちらが重要か?

前回のブログ「なぜ、子どもはかわいいのでしょう?」の中で、親子の間に形成される愛着関係が、生得的に備わっているのではないか、というイギリスの児童精神科医ボウルビィの考え方を紹介しましたが、今回はそのボウルビィの考え方の妥当性を立証したと言われている、サルの乳児に関する実験を...

なぜ、子どもはかわいいのでしょう

一般的に発達心理学では、親と子の間で見られるような緊密で情緒的な結びつきのことを「愛着関係』と呼びます。かつて、こうした関係は、乳児が何よりも自らの基本的欲求(飢えや渇き)の充足を求めて親に依存するようになる結果、あくまで二次的に生じてくると説明されてきました。つまり、食べ...

お母さん、お子さんと遊んでますか?

療育教室 楽しい広場での発達相談で一番多いのが「言葉の遅れ」です。2才・3才になっても発語がない、発語はあるが数が10個もないなどです。療育教室 楽しい広場では、言葉の遅れの原因をお子さんの生活経験を分析することにより、何か必要な生活経験が少ない、弱い、偏っているなどがない...

bottom of page