子育て発達コラム 「言葉を話し出すために重要な能力と経験」
- 崇弥 伊澤
- 2 日前
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更新日:7 時間前
子どもが言葉を話し出すために、どのような能力と経験が特に重要か、というのが今回のテーマです。
☆子どもが言葉を出すために重要な能力と経験
1 認知能力
(1)物理世界の認知能力
①問題解決(手段ー目的関係)
→ 例えば、人形の上に布をかけていたとして、布の下に何があるか見たい(目的)ので、手で布を取る(手段)
②記憶
→ あるものをイメージとして脳の中で覚えておく
③カテゴリー化
→ 物事をその特徴で分類していく
④推論
→ 自分で後の成り行きを考えていく
(2)社会的認知能力
・他者が、意図(考え、気持ち、心の状態など)をもった存在であることを理解する能力
①共同注意
→ あるもの(例えばアンパンマンのお人形)を他者と一緒に注目する
②意図を読む
→ 他者の意図(考え、気持ち、心の状態など)を感じ取る
③コミュニケーション、協力
→ 他者と意図(考え、気持ち、心の状態など)を伝え合ったり(コミュニケーション)、他者と一緒に行動する(協力)
(3)表象機能と象徴機能
①表象機能
→ 頭の中で、イメージや言葉などを操作すること
②象徴機能
→ あるものを別なもので表すこと
(例)目の前に赤いリンゴがあるとして、それを別のもので表す
a イメージ b 言葉 c 絵 d 写真
2 伝え合う経験
他者の意図(考え、気持ち、心の状態など)を」感じ取り、自分も相手に伝えていく経験
(具体的な経験する場面)
①日常の生活場面
→ 着替え、食事、トイレ、お風呂などの場面
②遊び
親や大人と一緒に遊ぶ場面
3 声を出す
声を出さなければ言葉は出ない。伝え合う場面でたくさん声を出す経験をする
4 音声知覚の能力
音を聞く、音を聞き分ける
☆日常生活の中で、これらの能力、経験が含まれた生活経験を積み重ねていくことができれば、言葉を話し始めることができると考えられます。
☆逆に、言葉を話し始めるのが遅れるということは、日常の生活経験の中で、これらの能力・経験の中の何かが足りない、弱い、偏っていることが影響をしているのではないかと考えられます。
以上です。
