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日記

​楽しい広場のブログ

子育て発達コラム 「絵本の読み聞かせのとき、勝手にページをめくる」

  • 執筆者の写真: 崇弥 伊澤
    崇弥 伊澤
  • 2025年5月14日
  • 読了時間: 3分

 お家でも幼稚園・保育園でも絵本の読み聞かせのとき、勝手にページをめくりたがるお子さんがおられると思います。療育教室 楽しい広場の18年間の発達相談の中でも大勢おられました。こういうお子さんも発達障害を疑われやすいですね。しかしこれには原因があります。それは「視覚優位」という身体的特徴をもっているお子さんに非常に多いということです。


 療育教室 楽しい広場の発達相談では、だいたい9割が言葉の発達の遅れの相談です。そしてその中の8割くらいが「視覚優位」という身体的特徴をもっているお子さんでした。非常に多い割合です。


☆「視覚優位」の子どもさんの行動的特徴は次のようなものです。。

・記憶力が非常に良い

・一度見たものは細かいところまで覚えている

・絵本や図鑑を見るのが大好き

・テレビなどの画面で小さいときからアニメなどの動画を見るのが好き

・アニメのキャラクターや車の名前などを膨大な数覚えている

・2才・3才くらいで、ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字を読むことができる

・一度通った道順を正確に覚えている

・街の中にある自分の好きなロゴやマークを指さす


☆「視覚優位」とはどういうことか?

 「視覚優位」と思われる子どもさんの共通点は、「写真を撮るようにして視覚的な情報をたくさん脳の中に記憶しているのではないか?」ということです。このことを裏付けるような理論があります。それが1983年にアメリカのカウフマン夫妻が作った「KーABC」という知能検査の基礎理論で「カウフマン理論」と呼ばれています。

 その特徴は、人間が皆もっている脳の認知処理機能の類型として「同時処理機能」「継次処理機能」があるということです。その特徴は次の通りです。

(同時処理機能)

・複数の情報をまとめ、視覚的・運動的な手がかりを使って全体としてとらえ処理していく。視覚的な記憶力、全体を部分に分解する能力、空間認知能力などに結び付いていると考えられる。

(継次処理機能)

・連続した刺激を聴覚的・言語的な手掛かりを使って、一つずつ順番に分析し処理していく。短期記憶、情報の系列化の能力などに結びついていると考えられる。


 具体的な例で考えてみますと、「4184790263」という10桁の数字を覚えようとするとき、「よん、いち、はち、・・・・・」と口で言いながら順番に覚えていくのが「継次処理機能」、一方数字を見て写真を撮るように全体を一括して記憶するのが「同時処理機能」と考えられます。


 さて、人間は「同時処理機能」と「継次処理機能」の割合が4:6、あるいは3:7くらいで「継次処理機能」が強いと言われています。ただ中にはこの割合が逆転して6:4、あるいは7:3くらいで「同時処理機能」が強い方がおられると考えられます。このような方々を療育教室 楽しい広場では、「視覚優位」の身体的特徴をもっている方々と考えています。ということは、これは障害ではありませんので日本中、世界中にそういう特徴をもっておられる方は数多くおられると思います。もちろん子どもさんも同様です。


 そして、療育教室 楽しい広場に来られた数多くの「視覚優位」の子どもさんのうち、大げさではなく99パーセントの子どもさんが絵本の読み聞かせのとき、勝手にページをめくりたがり、先に先に行こうとしたがりました。理由は、絵本の文を聞いているのが待てなくて興味のある絵の方を次々に見たかったのではないか、と考えています。


 さて、この「視覚優位」というのは幼児期の子どもさんの「言葉の発達の遅れ」に関しての重要なキーワードであると考えています。来る6月1日(日)の18時~20時、札幌市清田区にあります学習塾「笑華尊塾」主催のイベントで、4月30日に続き、「言葉の発達の遅れなどの幼児期の発達の不安には原因がある」という内容で講演をさせていただきますので、興味のある方はどうぞいらしてください。詳しくは次の通りです。



 
 

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