top of page
日記

​楽しい広場のブログ

オウム返しの二つの原因

  • 執筆者の写真: 崇弥 伊澤
    崇弥 伊澤
  • 2024年5月17日
  • 読了時間: 2分

オウム返し(エコラリア)は本来、だいたい1才半くらいのころ、大人の会話全体の調子を真似し、連続的な音の流れから意味をもつ単語だけ選択的に模倣することを言います。つまり、お子さんには誰にでもあることで、発語の入り口と言えるかもしれません。


さて、発達的には当然あり得る「オウム返し」が、なぜ言葉の遅れの不安となるのでしょうか?


幼児期に「オウム返し」が問題視されるのは、子どもさんたちが話し始めてからのことになります。つまり3才・4才頃言葉で会話ができるようになっている子どもさんにオウム返しがある場合です。


原因は二つ考えられます。一つ目は、知的障害がある場合です。その時の特徴はだれに対しても同じ言葉を繰り返し発するということです。例えば先生や友だちにあいさつされたとき、朝であろうがお昼であろうが「おはよう」「お家どこ」「何食べた?」などと誰に対しても同じような言葉を言う場合です。これは、知的な遅れによる理解不足、ボキャブラリー(語彙)の少なさが考えられます。


そして、もう一つです。知的な発達に遅れはないけれどオウム返しが出るという場合です。この場合はその子どもさんが「視覚優位」である可能性が高い場合です。もし、視覚優位のお子さんであるとしたら、これまでもブログで説明をしてまいりましたが、お子さんの頭の中には大好きなアニメや大好きな恐竜の図鑑の絵、大好きな車の膨大な種類の写真など、視覚情報があふれていると考えられます。


もし、そうであるとしたら、先生や友だちと話をしているときでも、自分の頭の中のアニメの動画のことが気になって、相手の話をよく聞いていない時があるということです。つまり相手の話を「聞いていない」ということになります。そうであれば、自閉症のどの発達障害ではないということです。


改善の方法は、お母さんや幼稚園・保育園の先生などの大人と遊びなどを通して地道に会話を重ねていくことにより、相手を意識しての会話が身についていくと考えます。







 
 

最新記事

すべて表示
4月の療育教室のご案内

楽しい広場の4月の療育教室(発達相談、ことば伸び伸び教室)は、6日(日)と27日(日)に行います。 1回目は6日で、会場はいつもとは違って、札幌市教育文化会館 研修室303で行います。 言葉が出ない、言葉の発達が遅い、言葉が出ていないので障害があると思われている、多動で落ち...

 
 
あなたのお子さんは発達障害ではないかもしれません。

我々療育教室 楽しい広場が行っている早期療育の考え方や方法論を「発達療育」と呼んでいます。  その大きな特徴として、言葉が出ない・少ない、言葉の発達が遅れている、友だちと遊べない、かんしゃくが激しい、幼稚園や保育園で先生の指示が通らないなどの幼児期の子どもさんの発達の遅れに...

 
 
子育て発達コラム 「かんしゃくを改善する」

我々、NPO法人 療育教室 楽しい広場のこれまでの発達相談の中でも、幼児期の子どもさんの「かんしゃくが激しい」というご相談が多くありました。かんしゃくと同じ原因なのが「靴履かせて」「服着せて」「抱っこして」などの「やって やって(依存)」です。このご相談も多くありました。...

 
 
 現在、事務所を札幌市厚別区に置きながら、主に札幌市社会福祉総合センターの会議室をお借りして、こども発達相談やことば伸び伸び教室、療育セミナーや、
療育カウンセリング、講演などを行っております。
お問い合わせは、電話、又はメールでお問い合わせください。
(事務所電話)
(メールアドレス)
乳幼児の発達の遅れや発達障害に関する個別の療育相談について、札幌市で活動をしている

NPO法人 療育教室 楽しい広場 

です
©2023 NPO法人 療育教室 楽しい広場
bottom of page