「模倣」の重要性について
- 崇弥 伊澤
- 2024年6月26日
- 読了時間: 2分
生まれて6か月くらい頃から、子どもさんは「いないいないバー」が大好きになります。それはピアジェの理論に基づいて認知的な発達から説明をしますと、「物の永続性」という「物が見えなくても物は物として存在する」という物の概念の基本が、頭の中にできたということを示しています。
さて、同じくピアジェの理論に基づいて考えていきますと、1才から1才半くらいのころから「ふり遊び」というものが現れます。例えば「テーブルを拭く」「くしを髪にあてる」「モップを床の上で動かす」などです。これらは「模倣」の始まりということができます。
「模倣」というのも、認知的な発達の上で重要なポイントです。このころから子どもは「目の前になくても、頭の中で思い浮かべて操作を行う」ということができるようになっていきます。これを専門的には「表象的思考」といいます。
そしてもう一つ、それまでのお母さんを中心とした大人とのやり取りを通して、「物事の順序を記憶する」ということができるようになります。「テーブルを拭く」ということも「、「くしを髪にあてる」ということも、「モップを床の上で動かす」ということもきわめて短いですが、順序を記憶していないとできません。そして、実はこのことがその後の記憶力の飛躍的な伸長につながっていきます。
基本的のはこの二つの能力が発達することによって、「模倣」ができるようになると考えられます。
「ふり遊び」をお母さん、お父さんも是非楽しんでくださいね。